「●●チャンの声が聞きたい。」の巻

姉さん女房
13.5.21
うっすらと禿げちらかした夫は、仕事は至って真面目、
付き合いは広く飲みに行く事もしばしば。
数日前の丑三つ時、妻の携帯が1通のメールを受信していた。「Re:」で。

『電話していい?●●チャンの声が聞きたい』

●●チャンって一体誰よ。ってか、私に返信してんじゃないわよ。

さて、どうしてくれようかとその日妻はずっと考えていた。
このまま暫く泳がせるか、そのメールをまんまヤツに返信してみるか、
それとも帰宅してから「●●チャンって一体だあれ?」と聞いてみるか…。

その日夫は早々とご帰宅。
いつもと変わらぬ様子の妻に、
「あの…メールをさ、何か…間違って送っとったやろ…。」と、
おそるおそる切り出した夫。目はゆ〜らゆ〜ら泳いでいる。

妻「………ああ、あれね。……。」
しばらくの沈黙、かなりの間を置いてニカッと笑って顔をあげ、
「私も●●チャンの声、めっちゃ聞きたかったなぁぁぁ〜〜。」

それから、間抜け男の説明(言い訳と言う)に、
「へぇ」「ほぉ〜」「それでぇ」と、笑顔(目は笑っていない)で耳を傾けた妻。
自己申告してきたし、その話を信じて今回はお咎めなしという結末に至った。
そう、妻は動じなかった。
というよりは、波風立てる気力と体力を持ち合わせていなかった。

いつだったか友人が、
「旦那の携帯の中に(妻の)幸せはないと学習したよ。」と、言っていたのを思い出した。

以来、夫と妻の間には会話が増えた。
雨降って地固まるとはこういう事なのかもしれないが、
「ガチで●●チャンと話がしてみたい。」と妻は思っている。

「●●チャンのいる飲み屋に今度私も連れてってね。」
と約束した事はいうまでもない。