リデュースリユースリサイクル の巻

姉さん女房
14.12.04
4.5年前から、嫁入り道具の一つである鏡台の椅子がガタガタしていた。新聞を括る紐でグルグル巻きにして不格好なまま使い続けていたのだが、どうやら限界に来ていた。買い替えても良いのだが、愛着あるしどこか修理してくれる所はないものかと「長崎市 椅子 修理」で検索してみる。

何件かヒットしたのだけれど、何処も微妙に遠い。うーむと考えているうち、以前住んでいた町の端っこに古い工房があったのを思い出した。数日後、遠い記憶を手繰り寄せながら30分程車を走らせその場所に行ってみると(どの道、結構遠かった訳だが)、あった。

階段を上り、ガラガラガラと木の扉を開けるとおじいさんが居た。
「あの〜突然すみません。この椅子なんですけど治りますか?」
「あー、(と椅子を回しながら見て)うんうん治るよ。」
「あ〜、良かった。」
「修理しとくけん、いつでも良かけん取りに来んね。」
「宜しくお願いします。」と、短いやり取りを終え私は工房を後にした。

車を走らせながら思った。(そういやあの爺さん、私の名前も電話番号も聞かなかったな、しかも私もどこどこのナニガシか言うの忘れたし)
全く、今時こんな店主と客があっていいのだろうかと運転しながらプッと笑う。あの爺さんと私は『信用』という二文字で成り立っているのだ。

二日後の昼頃、工房に行くとドアは開くのだが中はガランとしている。見違えるように綺麗になった椅子が工房の真ん中に置いてある。しかし、黙って持って帰る訳にもいかない。第一いくらかかったのかもわからない(笑)。「お留守のようなのでまた来ます。」と、今度は名前と電話番号を添えて書き置きをした。

そのまたニ日後に行ってみると、おじいさんは居た♪
「こないだはさ、ちょうど昼飯食べに帰っとったっさ。昨日は、(あんたが)来るかもしれんと思って飯も食わずにずーっと待っとったばってん、来んやったけん腹減ってしょうがなかった。」とケタケタ笑いながら言う。もうね、ナイスな人々に登録認定なのである(笑)。

こうして、椅子は3000円というお手頃な値段で見事に蘇ったのでありました。
 
こちらが修理してもらった椅子です
電子ピアノと共に