老いた母

ミニトマト
17.07.12
「誰も来ない。私のことは ほったらかし。」

これが母の本心、ぼう然となった。
引き出しに入っていた、はがされたカレンダーに書かれていた文字――――
昔と同じく しっかりした字だった。
なのに、もう昔とは違う母。

高齢者施設に住むようになって1年以上になる。
昔は「子どもたちには迷惑かけない」が口ぐせだった。
しかし、今は目の前にある物は理解できても、30分前のことは忘れてしまう。
私たちが「さっき○○だったでしょ」と言うと、「絶対に違う!」と言い張る。

誰かが来たことも忘れてしまうので、「ノートか カレンダーにメモしたら?」
たまにしか会いに行かない私のことなら忘れてもいい。
でも近くに住む兄弟たちのことまで忘れないでよ お母さん。

90才近くになっても元気な方はたくさんいらっしゃる。
ご自分で考え、動いていらっしゃるように思う。

母は何年も前から、自分で何かしようという気持ちは失せ、
周囲の人に頼り切り、自分中心で生きてきた。

それでも、不平不満ばかり。なんでよ お母さん。

孫やひ孫の写真を見せても うわの空。
なぜ自分に目を向けてくれないのかと言わんばかり。

母に優しく接したい・・・と思っても、帰り際にはイライラしてくる。
帰宅して自己嫌悪。
友人にメールすると「私も同じだよ。みんなそうだよ。」となぐさめてくれた。