使い慣れた物 の巻

姉さん女房
21.02.22
ボロボロの手提げというのはこういうのを言うのだろう。私の買い物用袋の事である。
 これは、時は1980年代20歳位の頃に島原市内で買ったものである。
当時の島原には案外おしゃれなお店が点在していて、アーケード内には寿屋から軽快なメロディが流れたりしていた。
デザインは言わずもがな、縦横の大きさ、私の身長に合う肩紐の長さ、バッグの中に丸めて入れておくのに邪魔にならない生地の薄さが抜群なのである。 
お店のレジ袋が料化されてからは特に出番が多くなった。
長年使っているものだから生地が薄くなって所々破けたりする。
そんな箇所にはあて布をして補強し、肩紐もほつれてボロボロなのでここも補強した(安っすいミシンで)。
しかし裁縫を得意としないので縫い目はガタガタ、
センスもへったくれもなくお世辞にも美しいとは言えない。というかかなりみすぼらしい。
だったら作るなり新しいのを買うなりすればよいのだが、
前述の通り裁縫は下手、買うにしてもこれに変わるものになかなか出会えないのだ。

先日、某ショッピングモールの某お店で買い物をして会計を終えた際、
店員さんの女の子から爽やかな笑顔で「袋はお持ちですか?」と聞かれたので「ええ。」と答えた。
「こちらでお入れしましょうか?」とまたまた爽やかな笑顔で言われたので、
「あ、お願いします。」と、何も考えずに、本当に何も考えずにこの袋を手渡した。
手にとって袋を広げた店員さんはそれを二度見した。
それまでの爽やかな笑顔が一瞬「えっ?!」と言う表情に変わったのを私は見逃さなかった。
その日品よく小奇麗にまとまったご婦人(本当か?)から渡された袋がまさかのコレ?みたいな(笑)。
私は “これボロボロだけどお気に入りなのよぉ…”と心で呟いた。
店員さんは商品を手際よく入れた後、これまた満面の笑顔で私に戻してくれた。
多分、その日の彼女達の昼休みの恰好の話のネタになったに違いない。

言っておくが私は決してケチなわけではない。
使い慣れた物や気に入った物はただ使い続けたいだけなのよぉ。