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産婦人科を受診するということ

宮村 泰豪
(みやむら やすたけ)

みやむら女性のクリニック院長
   長崎市川口町1-1 ビバシティ浦上1F
  
TEL 095-849-5507
みやむら女性のクリニック

自分のからだを大切にし、Q.O.L(生活の質)を高めて、ゆたかな毎日を送りましょう。
産婦人科はそのためのお手伝いができるところです。

産婦人科を受診する人は思いのほか多くありません。

 その理由の一つは“産婦人科の病院は受診しにくい”と考えている方が多いからだと思います。まずどうしても内診(婦人科の診察)がいやだと思う人は多く、これはまあ仕方ないことかもしれません。

 最近では病院の側でも患者さんのプライバシーの保護を重視するようになってきていますし、スタッフ側でもその点を十分に意識するような者が増えてきています。今後こういった面は改善する必要がありますし、まだ不十分な面もありますがおそらく改善されていくでしょう。

また、産婦人科というと「分娩をするところ」といったイメージが強く、それで妊娠以外の症状では病院に行きにくいという思いがあるかもしれません。しかし長崎でも、婦人科を主に診療し、分娩は取り扱わない診療所が増えてきていますし、女性医師も増えてきています。選択の幅が広がってきているのです。

 もう一つの理由は、患者さんが受診すべきかどうかを悩んでいるからではないか、と思います。例えば月経痛のある方は多い。中には月経時には仕事にならない、学校に行けないようなかなり強い痛み、体調不良に悩んでいる人もめずらしくありません。

どうして病院に行かれないのでしょうか。

生活の質(Q.O.L.: quality of life)を落として生きていく必要はないのです。もちろん月経痛の原因となるような病気が隠されているかもしれないから、病院で診てもらったほうがよい、という意味もありますが、それ以前に「この痛みを何とかしたい」と考えるのはごく当然のことだと思うのです。月経痛なんて当たり前のことだから我慢するのが普通だ、と思う必要はないのです。

女性はある程度の年齢に達すると、いろいろな自律神経失調症状に悩むようになります。体の冷え、ほてり、動悸、頭痛、肩こり、イライラ、不眠、疲れ・・・どんな症状でも起こってきます。

これは年齢に伴う女性ホルモンの分泌低下をベースに、いろいろなことが重なって症状を呈してきているのです。程度の差はあれ、誰でもが潜り抜ける道です。なかには生きていくのが辛いほどの症状に悩まれている人もいます。 

どうして病院に行かれないのでしょうか。

 更年期障害とよばれるこういった症状にも、いくつかのアプローチの仕方があります。上手に付き合っていくことで悩みから開放される方も多いのです。

こういった女性特有の症状に対しては、往々にして、周囲が無理解であることが多いと思います。症状は個人差が多く、月経痛にしても、更年期障害にしても、全く無い人からQ.O.L.がかなり妨げられている人まで様々です。このため男性や、場合によっては同性である女性からまで“大げさ”であるとか、“サボっている”というように見られてしまいがちです。

更年期障害などは揶揄的に用いられさえしています。問題なのはこういった環境の中で当人までもが誤った考えを持ってしまうことです。

どうして我慢されるのですか。

我慢することはありません。体の悲鳴を聞いてあげてください。

 世の中の人々は、女性のおかれた環境に対してまだまだ無理解なところが多い、と思います。私たち医療従事者、特に女性の診療に従事するものが、もっと努力して一般の人たちにこの問題を理解していただけるように努める必要があると痛感します。

 しかしながら世間の人々の更なる理解を得るまでは、女性の一人一人が自分の体をもっと可愛がってあげることが大事なのではないでしょうか。

あなたの体の悲鳴が聞こえたら、気軽に婦人科のドアをたたいてください。私たちは共に考え、力になりたいと願っています。

会報誌Monet2003年10月号

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