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睡眠障害

大坪 裕助
  (おおつぼ ゆうすけ)

精神科医師

 睡眠障害で主に問題になる症状は不眠症です。
睡眠障害は入眠に問題があるもの(入眠障害)と、途中で目が覚めてしまうもの(中途覚醒、早朝覚醒)に分けられ、

その原因としては、
@)身体疾患の合併症(バセドウ病など)
A)精神障害(うつ病、躁うつ病、統合失調症の合併症)
B)心理的ストレス
などがあげられます。

@)の場合は、基礎疾患の治療が優先されます。
それでも眠れない場合には睡眠導入剤を処方して睡眠状態の改善を図ります。
A)の場合は、抗精神病薬なり、抗うつ剤なりを使用して精神病の改善を図り、なお必要な場合には睡眠導入剤を使用します。
B)の場合はストレスとの向き合い方を精神科医の診察で練習しつつ睡眠導入剤や抗不安薬を一時的に併用します。

睡眠導入剤を用いる場合、不眠症が入眠困難な場合は超短期型ないし短期型の睡眠導入剤、中途覚醒がある方は中期型ないし長期型の睡眠導入剤を用います。
しかし仕事をしている方の場合、長期型は翌日に持ち越して倦怠感を残すことが多いので、出来るだけ短期型の睡眠薬で済ませる方が望ましいでしょう。
市販の睡眠導入剤は、風邪薬などに含まれる眠気を催す物質で構成されたもので、効果、作用時間とも睡眠薬に及ぶものではなく、中途覚醒をきたす人の場合、効果は不十分といえます。
精神科以外のクリニックの医師が睡眠導入剤や抗不安薬を不眠症の患者に無造作に処方していることがありますが、依存をきたしやすい薬ですので、使用の際は慎重を期するため最寄りの信頼できる精神科、心療内科を受診されることをお勧めします。

生活の中でできる対処法としては、毎日20分以上の有酸素運動を取り入れるようにしましょう。低負荷、長時間、定期的な運動を入浴前に行うことで睡眠状態は改善するでしょう。
 室内で行える有酸素運動としては、ストレッチ運動を毎日行うのがお金もかからず効果的かもしれません。美容ダイエット目的の人の中には、ダンベル運動やエアロバイクで重いものを使う人がたまにいますが、持ち上げても重くないダンベル(例えば、水や砂を入れるダンベルで200〜300gに調節する)を何十回でも何百回でも持ち上げる方が有益ですし、エアロバイクも1分間に60回転以上出来る方が、重いギアで30回転出来るよりも有酸素運動としては良いのです。その運動を20分以上した後に入浴すると眠気が自然と生じてきて気持ちよく眠ることが出来るでしょう。


 会報誌Monet2007年秋号掲載

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